【開催報告】PropTech JAPAN Meetup マンション管理×PropTech Vol.2〜マンションDXの最前線〜
1,700名以上が参加する日本最大の不動産/建設スタートアップコミュニティPropTech JAPANでは、2022年1月19日(水)にオンラインイベントを開催しました。
今回のオンラインイベントでは、イノベリオス株式会社 安藤 康司 氏、益子 靖隆 氏を迎え、Meetupを実施しました。
今回は事前に63名のお申込みをいただき、当日は約40名の方にご参加、ご視聴いただきました。
マンション管理が抱える問題点、サービス説明、その後のパネルディスカッション、質疑応答というイベントスケジュールで開催しました。
<タイムスケジュール>
17:45 開場
18:00 開会挨拶 PropTech JAPAN / 高橋 佑輔 氏
18:05 マンション管理が抱える問題点 / 高橋 佑輔 氏
18:10 プロダクト紹介 イノベリオス株式会社 / 安藤 康司 氏、益子 靖隆 氏
18:30 パネルディスカッション「マンション管理×proptechの可能性」
18:40 質疑応答
19:00 終了
冒頭に、PropTech JAPANイベントチームの高橋より開会挨拶とPropTech JAPANの取組み及びマンション管理を取り巻く環境(委託費値上がり編)について紹介をしました。
続いて、イノベリオス株式会社 益子 靖隆氏より同社の事業とサービス内容について紹介いただきました。
同社では、新しいマンション管理サービス『KURASEL(クラセル)』を開発しています。KURASEL(クラセル)を使った業務は上記4つとなります。
基本的な運用方法は会計理事が申請を行い、それを理事長が承認することで支払いが進むという仕組みとなっているため、管理組合の中でスマホもしくはPCを操作できる区分所有者が2名いれば使用することが可能です。
また、口座は三菱UFJ銀行指定となりますが収入及び支出を自動で仕訳することが可能となり決算書が自動で作成可能となります(収入と支出の動きは一営業日後にアプリ上に反映され確認可能です)
すでに12月時点で使用いただいている管理組合は10件以上で、また導入に関する問合せが多数寄せられているとのことです。
質疑応答
当セッションでは、視聴者の方々から登壇者の皆様に質問を投げかける形で行われ、今回もイベント時間いっぱいまで、様々な質問が各社に対して出されました。
質疑応答内容(抜粋)
Q.
管理業務を主業とする三菱地所コミュニティ株式会社があえて出資会社を立てて事業とカニバル領域に進んだ経緯をお伺いできますか?
A.
社内で意志決定する際に管理委託業務契約を結んでいる管理組合からリプレイスが発生し得るのではないかとの懸念はございました。ただ、きっかけの一つは三菱地所コミュニティと契約を結んでいるお客様のお声の中で「手厚い管理でなくても良いので管理委託費を安くして継続したい」というお声があったことでした。
こういった要望に対応できるメニューが今まではなかったため、選択肢を作り出せば新たな需要を取り込めるのではないかという仮説のもと現在進んでいるということになります。
また、会社の成長戦略という観点から労働集約型のビジネスに対する一つの解決策として現在のプロダクトに至ったという経緯もございます。
Q.
現在、実際に問合せがあるお客様というのはどういうケースですか?
A.
管理委託契約を結んでいる管理組合からの問合せが割合としては多く、管理会社に不満を抱えていることや管理委託費の値上げがきっかけで、管理会社の変更と並行してクラセルが検討されるケースが多いです。
また、管理不全という課題を抱える自社管理マンションからの問合せもあります。
Q.
三菱地所コミュニティから独立して子会社設立に至った経緯やプロダクトがローンチされるまでの構想段階など、サービスが誕生するに至った経緯などをお伺いできますか?
A.
2018年頃に協力業者からの点検費用の値上げ要請ということがありました。その時、各管理会社は管理委託契約解約という動きを取った会社があった一方で、解約ではなく管理組合へ値上げ要請を行った管理会社がほとんどでした。これに関しては管理組合から大きな反発はなく値上げについては受け入れたというのが業界全体の動きとしての認識です。
こういった業界全体の動きの中で今後会社の成長戦略として値上げ要請だけでは労働集約型ビジネスに対しての対応として限界なのではということを感じており、クラセルという選択肢を新たに開発したという経緯となります。
Q.
クラセルを実際にお試しで使うことは可能でしょうか。
A.
デモ環境で実際に触れて試して頂くことは可能です。
Q.
クラセルを導入して解決した事例や実際に使われている方の感想などをお伺いできますか?
A.
自社管理マンション様からの例ですと、銀行に行く手間が省けたことや会計処理が煩雑になっていたが改善したというお声が大きなメリットとして感じて頂いています。
Q.
管理組合向けのアプリなど競合他社も開発しているなか、クラセルの今後の展望をお伺いできますか?
A.
現在使用頂いている管理組合様から要望を頂いているため引き続き開発をしていくことと、管理会社が会計システムとして使用したいという問合せがあり、その観点での開発は今までなかったので検討をしていきたいです。
クロージング
最後に、本イベントの登壇者連絡先の共有がありイベント終了となりました。
終わりに
今後もオンラインイベントの開催を通じて、様々なスタートアップ企業についての情報を提供していく予定です。また、過去のセミナー動画アーカイブや、リサーチ結果を共有できるオンラインコミュニティの準備を行っています。こちらは追ってご案内いたします。ご興味ある方は是非お問い合わせください。
PropTech JAPANとは
2017年にデジタルベースキャピタルの代表パートナー桜井駿によって設立された日本最大のPropTechスタートアップコミュニティです。誰でも参加できるMeetupイベントや、国内外のプレーヤーが集うグローバルカンファレンスPropTech Startup Conferenceの運営を通じて、国内外のスタートアップエコシステム構築を目指しています。
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